またね、ティハさん

202006270844 里山日記 1

#6月26日
愛猫のティハさんが旅立っていった。午前中は梅雨の晴れ間に、虹の橋が出た。

ミレニアムに沸いた2000年。千葉で同棲をしていた彼女と、なんのきっかけだったか、猫を飼いたいねという話になった。同棲をして猫を飼う。若い僕らは幸せを形にしたかったのかも。彼女とはすぐに別れてしまったけど。

ただ現実は厳しく、僕たちの収入では都内ペット可物件は高嶺の花。それでも背伸びをして練馬の徒歩15分、家賃7万円のアパートを借りた。

インターネットはISDNでダイヤルアップ接続。ネットの『里親掲示板』でみつけた。

メールを出すと99年の11月に5匹生まれてメスが2匹、白とキジトラがいますよと。真っ白で目がブルーな白猫、この子にしようよ。キジトラは後足を骨折して引き取り手がいないんですよねと。『1匹も2匹も同じだよね』若気の至り。

埼玉の志木辺りの人でお母さんと10歳ぐらいの娘さんが近くの駅まで届けてくれた。

あれから20年。引っ越しも4回して、よくついてきた。骨折をしたやんちゃ娘とは対照的に、小さい頃からおっとりしていて、人の手をよく舐める母性があった。今日も帰って、頭をなでると手を舐めて、ゴロゴロ言ってたのに。避妊手術以外は1度も病院のお世話にならず。寝る前の夜中、突然5分ほど息が荒くなってニャーと一言鳴いて、僕の手の中でとても静かに、息を引き取ったのもわからないぐらいに、静かに。

四十九日は盆入りの日。虹の橋を渡り、送迎付きで帰る。最後まで手のかからない子だった。

20年、ありがとね。またね、ティハさん。

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