小保方さんで有名になった理化学研究所が、あの騒動の中に『慢性疲労症候群と脳内炎症の関連を解明』とサラッと発表していた(@_@)
慢性疲労症候群と脳内炎症の関連を解明
-脳内の神経炎症は慢性疲労の症状と相関する-
独立行政法人理化学研究所プレスリリース
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140404_1/
この研究は徒手療法と関係ないようですが、めっちゃ関係ありです。
炎症・血流の問題なら、手で出来る可能性があると示唆している研究ですよね。
理解されにくい疲労感
慢性疲労症候群(CFS)・筋痛性脳脊髄炎(ME)とは、原因不明の疲労や倦怠感が6カ月以上続き、正常な社会生活が送れなくなる。
通常の診断や従来の医学検査では身体的な異常を見つけることができず、治療法も確立していません。
その発症メカニズムは明らかになっていません。
そのため、患者は家庭や職場、場合によっては受診した医療機関においてさえも、怠けているだけという偏見をもたれることも少なくありません。
そうなんですよね。
『疲れた』『眠くてたまらない』といった【疲労感】は、本人しか理解できない領域で、今まで数値化や視覚化がむずかしく、主観的なモノで、なかなか理解されにくいモノでした。
今回、共同研究チームは陽電子放射断層画像法(PET)を用いて、脳内における神経炎症に関わる免疫担当細胞であるマイクログリアやアストロサイトの活性化を観察。その結果、CFS/MEの患者の脳内で広い炎症を生じていること、それぞれの患者の症状と炎症を生じている部位に相関性があることを確認したという。
それぞれの患者の症状の強さと脳内炎症の生じた部位の関係性を調べたところ、扁桃体と視床、中脳と認知機能、帯状皮質と扁桃体は頭痛や筋肉痛などの痛みに、そして海馬は抑うつ症状と相関することが判明したとしている。
あれ? どこかでみたことある研究、、、
CFS/ME患者の脳内では帯状回、扁桃体、海馬、視床、中脳、橋などの領域で炎症が増加しているとのこと。
これって辺縁系の過活動・炎症状態ってことですよね。
辺縁系とは『感情の脳』ともいわれていて、喜怒哀楽の中枢です。
記憶の形成や保持の働き(海馬)、情動の中心(扁桃体)自律神経や、内分泌にも関係します。
ん?・・・どこかで読んだと思ったら、10年前に出版された、アメリカのダニエル・エイメン博士の著書『脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組み』に書いてありました。
エイメン博士の研究とは?
エイメン博士は、脳の血流を調べるSPECT(単一光子放射断層撮影)で、症状と脳の血流状態を研究されている精神科医です。
7万例の症例から、うつ・不安・過食・ADD/ADHDなどの病気は、実はいくつものタイプがあって、タイプによってまったく違う治療法が必要なことを突き止め、それぞれの治療法を確立した医学博士です。
2004年に出版された、脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組みに『脳の感染症、脳炎の例によく似ており、辺縁系の活動過剰と、全般的な活動低下がその典型である』としっかり書いてありましたね。
アルコール依存・薬物依存の脳のSPECT画像(PTSDなども掲載されています)
疲労と疲労感
『疲れた』『眠くてたまらない』といった【疲労感】を訴える患者さんは、整体院では毎日のように来ます。
本来の疲労は、筋肉がダメージを負ったり、回復へのプロセスなので、心地いいモノです。
一方、疲労感は、疲れた感じがずっと続いている状態。
その元になっているモノを、ザッと取り上げても
慢性疲労症候群(CFS)
子どもの慢性疲労症候群
副腎疲労症候群
起立性調節障害(OD)
睡眠障害
リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群・LGS)
各種内科疾患・・・
症状としては、疲労感ですが、それぞれ原因と対処がちがいます。
背景にあるモノを探る毎日ですが、こうやって脳の状態から探るのも一つのカギになりそうですね(^_^)/
もちろんボクらは手で探って、手で調整するわけです。
機械で測れるなら、手で出来るだろう〜と探求の毎日は続く。