後悔先に立たずです。
【腰痛、推定2800万人】
朝日新聞の一面トップで、このような記事が紹介されていました。
イラストを使って「抗不安薬」(精神安定剤)「認知行動療法」を強く推奨、そして「抗うつ剤」「脊椎固定の手術」を推奨と書いてあります。記事後半には「心理的な影響が疑われれば、整形外科医らが処方する」とあります。
肩こりや腰痛で整形外科を受診すると、デパスなどの精神安定剤が当たり前に処方されています。
当院の患者さんからも『凝りの薬(デパス)をもらった』という話を何回も聞いたことがあります。凝りの薬、痛み止めとして処方されれば、高齢者などは特に疑問を持たないまま、納得して飲むことでしょう。
その性質をまったく知らされないまま飲んでいる方が大勢いることは、とっても危険な問題なんです。このように大々的に指針が発表されたとなれば、さらに増えそう(増やされそう)ですね。
単純な話ですが、病院では、病気になった人は治せるけど、病気の手前の原因がわからない痛みの治療は出来ないということなんです。
今後は、ストレスや心理の問題として扱われて、飲まなくてもいい薬を出す方向にあるということです。
パッと読むための見出し
85%の腰痛は原因がわからない?
特異的腰痛(診断できる腰痛) 15%
非特異的腰痛 85%
非特異的腰痛とは?
☆腰に痛みはあるが、原因がどこからきている痛みなのか、わからない
日本腰痛学会の会長だった福島県立医科大学学長・菊地臣一先生がNHKはじめ、あちこちのテレビ取材でも、
『85%の腰痛は原因がわからない』
と発言されていました。
30年以上、整形外科医として腰痛治療専門でやられてきた先生の発言です。
病気の手前の原因がわからない痛みの治療は出来ないということなんです。
逆に15%は病院ではなんとかできるので、異常はないと言われたら、それ以上は病院でなんとかしてもらおうという考えは捨てた方がいいですね。
まずはリスクの少ない方法から試していくのが基本
リスクとベネフィットなんていいますが、どんな治療にも危険可能性と得られる価値の両面があります。これを天秤にかけて、治療法の選択をしていかないとですよね。
カンタンにいえば、
例え、よくならなくても害がなさそうな方法から選択していく
それが基本だと考えます。
治療は、無効であっても有害であってはならない。
『こんなに痛いんだよ、悪化したらどうするの?』
気持ちはわかりますが、悪化するモノだったら、急速に悪化していきますし、そもそも病院でわかるモノがほとんどですよね。
痛いからといって、いきなり飲まなくてもいい薬や受けなくていい手術を選択するのはちょっと待ってといいたいわけです
確かに心理からくる肩こりや腰痛もあります。
腰痛で病院に通い始めたのに、
『最近イライラする』と精神安定剤をもらいに行くようになっては、なにをしに病院に通っているのかわからないですよね?
いつまでもお任せ体質でいると、治らずにいつまでもお金を置いていってくれる『おいしい患者さん』になってしまいます。
治療法は自分の責任の範囲で、自分で選択していく。
諦めなければ、結果の出る方法に出会うので、まずは焦らないでリスクの少ない方法から試していくコトをオススメします。
整体などの手技療法も、まずはソフトそうなところから試してみるのも一つの手ですよね(^_^)v