子宮防衛軍第1師団所属のまつだです(笑)
生理の下腹部痛・腰痛・頭痛・イライラ・倦怠感・便秘・眠気・発熱・嘔吐・・・そんな生理にまつわる症状で、勉強や仕事に支障が起きる状態を『月経困難症』と呼びます。
バイエル薬品が全国の女性約2万人を対象にまとめた研究発表によると、生理痛などの『月経困難症』による経済損失は6,828億円!!!
これは通院・薬・労働損失の合計で、別の調査でも約1兆円ともいわれています。
調査は15〜49歳の日本人女性21,477人を対象にしたモノ。
内訳としては、
通院費用が930億円
一般用医薬品費用が987億円(ドラッグストアで買える薬)
労働損失が4911億円
婦人科などに通うケースなので、整体などの民間療法なども含めたら、1兆円は軽ーくいきますねぇ。
いや〜、トンデモナイ数字ですよね。
痛みだけを消しても治ったわけじゃない
全体の74%が月経随伴症状があると回答。通院経験は20.4%
全体の50%は月経痛、19%は過多月経があると回答。
また今回の調査では、日本女性は
『生理痛は誰にでも起きるから我慢するもの』
という意識が強く、耐えているケースがとても多いこともわかりました。
初潮の頃から痛みがあって、周りも痛いから、生理痛は普通でしょ?
1日ぐらいの痛みだから、痛み止めを飲めば困らないし・・・
生理痛=困るような不調ではない
そんな認識のようです。
たかが生理痛、されど生理痛。
今は困らなくても、痛みは身体からのサイン。
子宮筋腫や内膜症などの器質的な異常も見逃しやすくなりますよね。
まずは婦人科に受診。だけどピルはちょっと待て
今回の研究共著である聖路加国際病院の百枝幹雄先生は、
「月経痛が高頻度な女性は、将来の子宮内膜症リスクが2.6倍高くなることが知られており、未治療で放置しておくと不妊の原因になる可能性があります。月経が重いと感じる場合は、早めに婦人科を受診することを願っています」
と述べています。
ただね、百枝先生は、別のセミナーではこうも述べているんですよね。
「低用量ピルは、子宮内膜症の進行を止めるだけでなく、発症を予防する」
確かにね、ホルモンが出なければ、内膜症の進行は止まりますよね。
薬でコントロールするということは、その先の更年期障害を早める結果にもなりますよね(;´Д`)
ボクはしては、ホルモン療法ってのがあまり好きではないです。
ホルモンコントロールは自然じゃないし。
過去には、30代女性で、4年も生理が止まってしまった人がこられました(ピルを飲むとくる)。
他にもピルによる生理不順など、子宮防衛軍泣かせで、ピルにはいい印象がゼロです。
宣伝乙かれ!
今回の調査をしたバイエル薬品は、超低用量ピル『ヤーズ配合錠』のメーカーです。
ヤーズ配合錠は月経困難症に保険適用もされています。
生理のミカタや避妊のススメなんつーサイトも運営して、積極的に低用量ピルを広める活動をしてます。
今回の調査も、経済損失は驚きの『6828億円』だから、ピル飲もうぜ!みたいな。。。
宣伝乙!みたいな感じですが(笑)
どんな治療がいいのか、治療の選択は患者さん次第です。
まずは婦人科を受診して、機能的か器質的か、問題の区分けをして、どんな治療を受けるかをよーく調べることをオススメします。
【参考】
※ Burden of menstrual symptoms in Japanese women: results from a survey-based study – JME