その11 シューズの痛ましい真実

誰もが新しいモノがよいモノだと信じて疑わない。

しかし、新しいモノがよいモノとは限らないのが現実。

最新の靴を見ていて思う・・・
【人の足は未完成である】という考え方に立ってしまったのが【最大の過ち】ではないか?

1972年に設立し、38年で世界的な企業まで成長したナイキ。

2001年、ナイキの開発スタッフはスタンフォード大学の陸上部の練習を見学した。スポンサー契約をしている選手から、送ったシューズについて意見を聞くためである。

しかし、そこで衝撃的な光景を目にすことになった。

なんと、選手たちは裸足で芝生を走っていたのだ。

『これはどういうことか?』と
当時ヘッドコーチを務めていたビン・ラナナ氏に聞くと、

「この方法で選手の継続的な強化と健康増進と怪我の防止が可能になった」
「故障しにくくなったことで、練習量を増やすことができた。このトレーニングが選手に力を与えている」

と語った。
2002年にはラナナ氏が率いた男子陸上部が全米大学体育協会(NCAA)の屋外の大会で1934年以来となる総合優勝に輝いた。

まさか、まさか自分たちの開発したシューズを脱いだらよくなるなんて・・・

ラナナ氏は語る。

「シューズメーカーにとって、スポンサーを務めるチームに製品を使ってもらえないことはうれしいことではないだろうが、人は何千年もシューズなしですごしていた。シューズにいろいろと矯正機能を加えようとすれば、過剰に足の機能を補うことになると思う。直す必要のないものまで直すことになる。裸足になって足を鍛えれば、アキレス腱や膝、足底筋膜などに問題が生じるリスクは減るだろう」

靴屋として、根底から覆させられる現実を突きつけられてしまったのだ。

そこで徹底的に裸足で走る際の生体力学を調べた。

「世界各地で、現在も裸足で走る少数民族が見つかった。それでわかったのは、推進と着地の間、彼らは足の可動域がずっと広く、つま先をよく使うことだ。彼らの足は収縮し、広がり、開かれ、地表をつかむ。だから、プロネーション(地面に対してかかとが直角に接しているか、内側や外側に傾斜しているかのねじれの度合い)はしにくく、衝撃は分散されやすい」

欠陥車を売っていたという痛ましい真実に直面したナイキは、方針を切り替え、開発されたのが『ナイキフリー』です。

☆参考
http://www.wired.com/science/discoveries/news/2005/08/68474

きみの足はきみの土台だ。
目覚めさせろ!
強化しろ!
地面とつながれ!

自然のテクノロジーは自然の動きを可能にする。

きみの足に力を

【performance starts here】パフォーマンスはここから始まる

『ナイキフリー』のCMより

痛ましい真実に出会っても、靴屋として何らかの形で売り続けなくてはいけない現実に、ちょっと同情してしまいますが・・・

痛ましい真実に出会っても、靴屋として何らかの形で売り続けなくてはいけない現実に、ちょっと同情してしまいますが・・・

2008年『ランナーズ・ワールド』誌は、

『近年のリサーチから、安定性重視のシューズは足底筋膜炎を軽減するとは考えにくく、症状を悪化させる可能性もあることが明らかになっている』

と読者に誤解を与えてきたと認めた。

『英国スポーツ医学ジャーナル』の掲載された、オーストラリア・ニューカッスル大学の研究者クレイグ・リチャーズ博士の2008年の論文では【ランニングシューズによってケガをしにくくなることを、確かな根拠で示した研究はひとつもない】といわれています。

高機能といわれているシューズが、成績を向上させ、障害の軽減に役立つものであると、本当の意味で高機能とはハッキリといえないということです。

足の形は人それぞれ。

よかれと思って履いている靴がギプスになっていないか?

我々はこの40年ぐらいを考え直さなければいけないときにきたのかもしれません。

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